肺の外科は気胸(肺が破れる病気)などの処置や、胸腔鏡(肺のカメラ)を使って手術をします。内科的にはCOPD(慢性閉塞性肺疾患)など、要するに歩くとすぐ呼吸が苦しくなる呼吸器の病気に薬物を使って治療いたします。
乳腺の外科は乳がんの手術はもちろんのこと、手術後に非常に需要になる抗がん剤やホルモン薬等での治療まで行っております。
胸部乳腺外科の特長
乳腺外科では、担当医師が検診マンモグラフィ読影医ならびに乳腺の超音波の読影医の資格を持っており、魚沼市、南魚沼市、湯沢町、津南町の全検診と十日町市の一部のマンモグラフィ検診の読影の最終決定を行っております。当院では乳がんの診断を非常に高いレベルで行っております。
診療方針
乳がんはまずマンモグラフィ検査と乳腺超音波検査を受診日に行います。異常があった場合には、採血検査、MRI検査を行い、必要な時には細胞診、病理診を行います。乳がんが判明した場合にはまず手術を行います。病理診の結果により抗がん剤の治療あるいはホルモン治療も行います。進行具合あるいは乳がんのタイプによっては抗がん剤を先にすることもあるなど、画一的ではなくガイドラインに沿って患者さんの状態に一番適した治療を行っていきます。
気胸はまず胸部X線、胸部CTを撮影して肺が入っている「胸腔」という部位から肺が破れて漏れ出た空気の脱気を行います。必要に応じて破れたところを塞ぐ手術を胸腔鏡という内視鏡を用いて行います。
対象とする主な病気
- 乳がん
- 乳腺膿瘍(乳腺のおでき)
- 気胸
- COPD(慢性閉塞性肺疾患)
- 禁煙外来
乳がんの治療
乳がんの進行状況だけでなく、乳がん免疫学的特徴で治療が異なります。「抗がん剤を使う場合」「ホルモン剤を使う場合」「抗がん剤+分子標的薬を使う場合」に分かれます。現在はがん細胞の中にホルモン受容体(ER,PgR)に2種と、HER2遺伝子を持っているかなどからタイプを4つに分けて治療を選択しています。
ホルモン治療
乳がん治療で現在主となるのがホルモン治療ですが、抗がん剤の発達は著しく、がんがほぼ消えるくらいになる程効果が出ています。中途半端な投与は癌をより難治ながんに向かわせることがありガイドラインに沿って行うことが重要です。現在は抗がん剤の副作用である嘔吐や白血球の低下を薬で改善させることができる上に、当科外来は抗がん剤投与のためにチームができており安心して受けることができます。
乳がん化学療法レジメン
禁煙外来
禁煙ほど簡単そうで、失敗することが多いと思っている喫煙家にお知らせします。
禁煙は現在薬による治療ができます。しかしやめようという意思がなければ失敗します。頑張ろうという気持ちがあれば、今までのニコチンの薬より確実にやめることができます。しかも吸いながらやめることができます。禁煙をして成功した医師がやめる必要性を説明し、やめた経験をお話しして禁煙するコツをお教えします。
検査・診断方法
- マンモグラフィ検査、乳腺超音波検査
- 乳腺のMRI
- 乳腺の細胞診、病理検査
- 胸部X線、CT
受診時のアドバイス
乳がんについては、心配なことや気になることがあれば早めに受診してください。自己判断は危険です。当科に任せてください。まずご予約のお電話をお願いします。
予約は月火木金の午後に電話で受け付けております。どうしても予約する時間がない方は朝お電話ください。お待たせすることもあるかもしれませんが、お話を伺った状況によってはすぐ診させていただくことも可能です。
検診で精密検査になった方、検診では疑わしいものは精密検査となります。慌てないでください。がんとは限りません。さらにいえば検診で見つかるがんは命が助かる乳がんです。精密検査の連絡の封筒には写真は入っておりませんので、まずマンモグラフィの画像を施設から借りてきてご持参ください。
またお子さんが小さくて預けるところを探しているママ、どうぞお子さんを連れてきてください。スタッフが大事に見させていただきます。
診療実績
手術
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2016年 |
2017年 |
2018年 |
2019年 |
乳がん |
20 |
28 |
30 |
40 |
副乳がん |
1 |
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気胸(腹腔鏡手術) |
2 |
3 |
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悪性葉状腫瘍 |
0 |
|
1 |
|
抗がん剤治療(開始した症例)
|
2016年 |
2017年 |
2018年 |
乳がん |
16 |
10 |
24 |
休診代診
現在、予定されている休診はありません。
担当医表
夜 間・休日診療のご案内
乳腺外科・胸部外科
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肛門外科・乳腺外科・消化器外科
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所属医師
鬼頭 隆尚 (きとう たかひさ)
胸部・乳腺外科、乳腺外科
専門分野 |
胸部外科・乳腺外科 |
略歴 |
昭和58年 東京医科大学 卒業
昭和58年 東京医科大学外科
昭和62年 スウェーデン カロリンスカ研究所
平成元年 東京医科大学外科
平成3年 愛知県がんセンター胸部乳腺外科
平成5年 東京医科大科大学外科
平成7年 (財)東京都健康推進財団 多摩がん検診センター 乳腺科
平成8年 (財)東京都健康推進財団 多摩がん検診センター 乳腺科 医長就任
平成12年 医療法人 齋藤記念病院 |
資格 |
- 日本乳がん検診精度管理中央機構 マンモグラフィ読影医
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その他 |
- 平成29年 新潟県乳がん検討委員会委員、魚沼地域乳がん検討委員会委員長 就任
- 魚沼南魚沼十日町保健所感染症診査協議会医員
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